城南BLOG

学校生活

2020.04.21

ヒトの移動と感染症

城南生徒の皆さん、おはようございます。城南高校では1年生の時間割に週2時間「世界史A」の授業があります。新入生の皆さんは予備登校の時に購入した新しい教科書の中から「現代の世界史」という青い教科書の31ページを開いてみてください(新2・3年生の皆さん、皆さんも1年生の時に勉強した教科書ですよ)。今から約670年前の14世紀、当時のヨーロッパ人の3人に1人が犠牲になったといわれる黒死病は、どうも当時のモンゴル帝国が築いたユーラシア大陸に広がる巨大な通商ネットワークによる旅行や交易の活発な活動によって、アジア由来のペスト菌がヨーロッパに持ち込まれた結果といわれます。

 

その後の歴史をひもといてみても、200年前の19世紀のころり(コレラ)の大流行は、大英帝国の世界覇権によってベンガル地方(東インド)の風土病が全世界に拡散し、100年前のスペイン風邪(インフルエンザ)の大流行には、第一次世界大戦の兵士・軍属の世界的移動が深く関係しているといわれています。感染症の流行にはヒトの移動の拡大が強く影響していることを歴史は教えてくれるのです。

 

ヒトの移動が爆発的に拡大する21世紀に入ってからは、

   SERS  (2003年)

   新型インフル(2009年)

   MERS  (2013年)

   エボラ出血熱(2014年、2018年)

   ジカ熱   (2016年)

そして現在の新型コロナ(2020年)と、波状的に感染症の脅威が襲来していることが分かります。

 

ヒトの移動が境界を越えて拡大するほどに、感染症の脅威も拡大する。感染症のありようはグローバリズムそのもの、ということでしょうか。

 

山川出版社「現代の世界史」31ページから

 

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